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IIJ.news Vol.190 October 2025
高速化が進むブロードバンドであるが、固定通信の分野においてIIJは光コラボレーションモデル「IIJmioひかり」を提供している。
ここでは光コラボの現状を展望してみたい。
IIJ モバイルサービス事業本部MVNO事業部営業企画1部企画課
春日 健人
自宅のインターネット回線と言っても、光回線、ケーブルテレビ回線、集合住宅や賃貸物件全体で一括契約されているブロードバンド回線など多岐にわたります。
光ファイバのブロードバンド回線も、NTT東日本/西日本が提供する「フレッツ光」に加え、NTT東西から卸提供されたフレッツ光に独自の付加価値を付けた「光コラボレーションモデル(以下「光コラボ」)」を展開している事業者など、多数のプレーヤーが存在します。
近年では、携帯電話回線の高速化により、必ずしも固定回線が必要ではなくなったため、光回線(FTTH)契約数は携帯電話に比べて、緩やかな増加傾向にあります。コロナ禍の折に固定回線のニーズが高まり、一時的に契約数が伸びましたが、2019年〜2022年にかけては105〜107パーセント増だったのに対し、2023年は102パーセント増と、FTTHの成長は再び落ち着いてきました。
光コラボは、IIJや大手携帯電話事業者をはじめ、多数の通信事業者が提供しており、スマートフォンとのセット割引やポイント還元などサービス内容も各社それぞれです。
IIJが個人向けに展開しているブランド「IIJmio」は、格安SIMとして多くのお客さまにご利用いただいていますが、固定通信の分野では光コラボの「IIJmioひかり」を提供しています。IIJは1993年に日本で初めて商用インターネットサービスを開始して以来、約1万6千社のビジネス基盤を支えています。IIJmioひかりは、法人分野で培ったインターネットの技術力・運営力を生かして、個人のお客さまに満足いただけるブロードバンド回線をお届けしています。
IIJmioの格安SIMと光回線をまとめてご利用いただくことで、月額料金が660円割引になる特典があるなど、「毎月の通信費を見直したい」「おトクな通信料金でスマホも自宅のネット回線も使いたい」というお客さまに好評いただいています。IIJmioひかりは回線とプロバイダを一体化して提供しており、集合住宅向けの最大通信速度1Gbpsのプランは、通常4,356円~/月(mio割適用時 3,696円~/月)でご利用いただけます。
2015年頃から一部の通信事業者で通信速度最大10Gbpsに対応した光ブロードバンド回線の提供が始まりました。当初はサービス提供者が限定的で、提供エリアも限られていたため、ごく一部のユーザ層の利用にとどまっていましたが、2020年、NTT東日本/西日本からフレッツ光で最大10Gbpsに対応した「フレッツ光クロス」の提供が始まり、現在は多くの都道府県で利用できます。
光コラボでも高速なサービスが登場しており、2024年にはIIJでも最大10Gbpsに対応した「IIJmioひかり・10ギガ」の提供を開始しました。高速通信や低遅延な環境が重視される動画配信など、大容量回線が必要なお客さまに好評いただいています。また昨今では、全国の児童・生徒1人に1台の学習用タブレット/PCを付与して教育のデジタル化を進める「GIGAスクール構想」など、大容量回線のニーズはますます広がっています。
PCやスマートフォンの高性能化・高速化により、いっそう高品質なデジタルコンテンツを享受できるようになるなか、モバイルと固定ブロードバンド回線の“ベストミックス”を見出すことで、さらに便利なネット社会が実現していくでしょう。
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