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車いすフェンシング笹島貴明の“Allez(アレ)”! パラスポーツにおけるクラス分け

IIJ.news Vol.185 December 2024

執筆者プロフィール

IIJ 広報部

笹島 貴明

2013年にIIJに入社したのち、スノーボード中の事故で車椅子の生活に。広報部としての業務をしながら、趣味で始めた車いすフェンシングで日本代表となり、現在は競技活動を中心に広報部で働いています。

パラスポーツだけの特徴として、男女別のほかに障害の機能や程度別に種目を分ける「クラス分け」があります。同じ競技でもクラスごとに競技レベルが異なるため、選手がどのクラスに分類されるかは非常に重要です。例えば、バドミントンでは片足の機能障害でも程度によって立位でやるのか、車椅子でやるのかで競技の仕方が変わります。また、車いすバスケットボールでは選手ごとに1~4・5点(障害が重いと低い点数)までの持ち点が割り振られ、コート上の5人の選手の合計が14点以下になるようにメンバーを組む必要があるなど、戦術にも大きく影響します。

車いすフェンシングのクラス分けは非常にシンプルで、体幹機能の有無で障がいが軽いクラスのカテゴリーAか、障がいが重いクラスのカテゴリーBかが決まります。四肢に障害がある場合、カテゴリーCに区分されますが、カテゴリーCはパラリンピック種目に採用されていないので、カテゴリーCの選手は上のカテゴリーであるBの試合に出場しています。

また、団体戦はAの選手2人とBの選手1人の3人でチームを組むので、3種目あるフェンシングでA・Bそれぞれのカテゴリーの選手がどの種目をやるのか、どの種目で団体戦の上位を狙うのかも各国のチーム戦略上、重要になります。

さて、パラリンピック後のタイミングということもあって、11月に開催されたイタリアの大会では参加選手に対しクラス分けの再審査が行なわれました。筆者はAとBのちょうど中間くらいの障害で、これまで10年近くカテゴリーAで状態のいい選手に囲まれて文字通り“悪戦苦闘”してきたのですが、今回カテゴリーBに変更になりました。素直に喜んでいいのかむずかしいところですが、カテゴリーBのなかでは比較的軽い障害なので、フィジカル面で有利な条件で戦えることになります。障害が重いクラスには技術力が高い選手もたくさんいますが、新たなカテゴリーで改めて頑張っていきたいと思います。

右の選手のように、カテゴリーAではダイナミックな動きが可能


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