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何に使う?ITリソース 情シスの窮地を救う!ストラテジックITアウトソーシングとは?

IIJ.news Vol.185 December 2024

多くの企業の情報システム部門は、担当業務が急増するなか、慢性的な“人材難”に悩まされている。
そうした課題の解決を目指して、IIJではITシステムを共同利用する「シェアードサービス」を展開している。

執筆者プロフィール

IIJ プロフェッショナルサービス第一本部 コンサルティング部 副部長

山本 悠哉

情報システム部門の状況

「やるべきこと、やりたいことは山ほどあるが、やれる人がいない」――情報システム部門(以下、情シス)に関して、そんな悩みを抱えている企業が増えています。

情シスでは、オフィスITの管理やシステムの運営といった従前の業務に加え、最近ではAIを活用したDX推進や新規システムの管理なども任されるようになっています。さらに昨今では、セキュリティインシデントによる業務への影響も大きくなっており、安全面の確保にも力を注がざるを得ません。

これから先、ますます対応すべき範囲が広がり、情シスがDX推進などのIT変革に大きく関わっていくことは容易に想像できます。他方、変革を進める過程では、新たにシステムが導入され、運用業務も増えていきます。企業がビジネスに集中し、展開していくうえで、ITを支える情シスの役割は拡大する一方です。

業務が増えるなか、人的リソースの不足が慢性的に発生しています。特に、長く稼働している基幹システムが残存している企業では、新しい技術だけでなく、昔ながらの技術にも通じた幅広いスキルが要求されます。ただ、残念なことに、全てに精通したスーパーマンのような人材は、市場全体を見渡しても見つからなくなっています。情シスは企業にとって欠かせない組織ではありますが、利益に直結するような部門ではないこともあって、スキルセット・リソースの両面で潤沢な人材が揃っているのは、むしろレアなケースではないでしょうか。

情シスはどうすべきか?

では、そんな状況に置かれた情シスはDX推進などIT変革にどう関わり、DX推進を支えていく体制に必要な人材をどう確保すればいいでしょうか?

体制整備には、大きくわけると自前で準備する方法と、外から調達する方法の2つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあり、経営層はむずかしい選択を迫られます。

近年は、欧米型のITで内製化が提唱されていたり、アウトソースコストが高騰していることもあって、内製化でなんとかしようという企業も増えています。

しかし、そもそも人材面でのスキルセットもリソースも足りていない状況下で内製化を進めることは非常に困難です。コストをかけて外部パートナーからの出向や常駐派遣などで補填するといった場当たり的な対応になってしまう危険性もあり、全てを内製化することはかなりハードルが高いと言えます。

となると、内製と外製を適宜、使い分ける必要が生じます。本当に注力すべき業務を見定めて、内製化するためのリソースを確保しながら、業務上不可欠であるが自社にノウハウを蓄積しなくてもいい分野はアウトソースしていく――そうした体制をつくることが合理的な進め方だと考えられます。(図1)

図1 これからのIT部門の方向性

シェアードサービスの活用

注力したい領域をなんとか内製化しても、もう1つ懸案が残されています。外製化を目論んだ“やらなければならない”領域を一括して任せられるITベンダがなかなか見つからないという問題です。仮に引き受けてくれるベンダが現れても、個別体制を組むとなると、コストが膨れ上がってしまうことも少なくありません。

そうした状況の解決を目指す時に有効なのが、複数企業でITシステムを共同利用するシェアードサービスです。(図2)

シェアードサービスを見て、「自社の業務は特殊で、個別運用が多いから、この方式は採用できない」と思われた方もいるかもしれません。しかし、現状はなんとか運営できていても、今後はさらにリソース確保の難度もコストもあがっていくと予想されます。将来を見据えるなら、今のうちにより効率的なシェアードサービスの利用を検討し始めるのが、得策ではないでしょうか。

図2 企業を横断したITシステムの共同利用

SIOという選択肢

IIJでは解決策の1つとして、情シスの業務を広範かつ効率的にアウトソースできるシェアードサービス「ストラテジックITアウトソーシング(SIO)」を提供しています。(図3)

SIOは、ITサービスの調達から管理運営まで情シスの業務を包括的にサポートするソリューションです。PC・端末の管理やシステムの運用など一般的に情シスで行なわれている運用を、IIJが定めた標準方式として実施することで、効率よく業務をアウトソースできます。

これによりIT部門は、企業独自のノウハウが必要とされる領域やDX推進など中核的な業務に注力し、社業全体の構造変革実現に専念できるようになります。

標準方式として提供されていない業務についても、最終的には標準方式に向かっていくことを前提に、個別運用を準委任していただき、段階的に移行することも可能です。企業にとってより良い情シスに向かうためのお手伝いができれば幸いです。

SIOはIIJが提供する方式に沿って広い範囲を請け負わせていただくソリューションであるため、採用に踏み切るには“決断”を要するかもしれませんが、将来、もしくは直近に訪れるかもしれない情報システム部門の危機に備えるうえでも、皆さまの戦略的パートナーになりたいと考えています。

図3 ストラテジックITアウトソーシング

さまざまなサービスや個別アウトソースにも柔軟に対応しますので、情シスの運営で悩まれていたり、本稿の内容に興味を持っていただけた方は、お気軽にお問い合わせください。


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