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何に使う?ITリソース Microsoft 365 E5の活用事例

IIJ.news Vol.185 December 2024

IIJではMicrosoft 365を全社導入しているが、通常の使用に加え、セキュリティ強化に資するよう独自のアッセンブルを行なっている。

執筆者プロフィール

IIJ経営企画本部 事業基盤システム2部 情報システム課 課長

増子 勝一朗

IIJではMicrosoft 365を全社導入しており、チャットやメールなどさまざまな機能を利用していますが、昨年度、Microsoft 365 E3(以下、E3)からMicrosoft 365 E5(以下、E5)にライセンスプランを切り替えました。

E5はE3に比べてセキュリティの機能が強化されており、IIJがセキュリティ向上の一環として検討してきたCASB*1、EDR*2、認証基盤のセキュリティ強化のためのサービスが含まれています。これらを利用することで、管理画面から一元的な管理ができ、詳細な制御設定をすることも可能になりました。現在は順次、サービスの社内展開を進めています(E5にはMicrosoft Teamsの内線化機能がライセンスに含まれていることも導入の決め手になりました)。

以下では、実際にどのサービスの展開を進めているか、そして関連する他部門との連携について簡単に紹介します。

導入サービスの例

まず、Microsoft 365やBOXなどで不審なアクティビティを検出するCASB製品としてMicrosoft Defender for Cloud Apps(以下、MDA)を導入して、シャドーITの検出やサンクションIT(アクティビティログの監視)などを実装しました。これまでもログの監視・分析をしていましたが、MDAを導入することで不審なアクセスログを検知する手段を追加し、セキュリティを強化しました。

さらに現在、Microsoft Defender for Endpoint(以下、MDE)への切り替えを進めています。既存のサービスにはEDRの機能がなく、未知のマルウェアやランサムウェアの対策として不十分だったため、エンドポイントの振る舞いを検知できるEDRとしてMDEを導入しました。

MDAとMDEを連携することで、特定アプリケーションに接続した場合、MDEがアプリケーションをブロックする機能が利用できます。このように2つのサービスを組み合わせることで相乗効果が得られるため、積極的に導入を推進しています。

専門性の高い組織との連携

MDEが検知したアラートを管理画面で見つけたら、次は一次対応が必要になります。IIJも情報システム部門が一次対応していますが、インシデントの早期発見から対応までをワンストップで支援する「IIJ C‐SOCサービス(以下、C‐SOC)」と、それを開発しているセキュリティに特化した部門が(情報システム部門とは別に)あります。この部門と連携することで、自社でもC‐SOCを活用して監視・分析を行なえるように体制を整えています。

C‐SOCを活用すれば、一次対応を安心して社内の専門家に任せることができます。情報システム部門でセキュリティ人材を育てることも重要ですが、時間とコストがかかるので、このように他組織と連携して自社サービスを活用し、セキュリティ強化を図っています。

ここで紹介したほかにもE5にはさまざまな機能があります。順次、他の機能も実装し、セキュリティ向上に努めていきたいと考えています。

  1. *1Cloud Access Security Brokerの略称。2012年にガートナー社が提唱した情報セキュリティのコンセプト。また、企業や組織が、従業員によるクラウドサービスの利用を可視化・制御して一括管理するためのソリューションのこと。
  2. *2Endpoint Detection and Responseの略称。ユーザが利用するPCなどのエンドポイント端末の操作や動作を監視し、不審な挙動を検知して対処するソフトウェア、ソリューションの総称。


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